Specified Nonprofit Corporation

Conference of Okayama International NGO Network (COINN)

NPO法人岡山県国際団体協議会(COINN

COINN 

1970年代から現在まで、多くの国連主催の世界会議が世界各地で開催されて来ました。これらは環境、自然保護、人口、社会開発、女性、食糧、人種、先住民、人権、貧困の撲滅、マラリヤの撲滅、植民地主義の撤廃、こども、識字問題などに関する会議であります。この結果、必要に応じて各種の勧告が行われ、また関係実施計画の枠組みが発表されて来ました。しかし2002年のヨハネスブルグにおける「持続可能な開発に関する世界サミット」において討議された実施計画を見ると、この30年以上もの間世界中で討議されたことが、結果的にはあまり進んでおりません。

 このように、世界にはあまりにも多くの解決すべき諸課題があり、一地方といえども私たちは世界的な視野でこれらの問題に対して立ち向かわなければ、将来の世代は存在しないと考えるようになっております。

 幸いにも、岡山の地には10年以上前からこれらの問題を解決しようとする国際交流、国際協力、国際貢献等の活動を活発に実行してきたNGO団体があります。国際NGOは地域GOと連携を図りながら世界の諸課題解決のために、例えば地域で開発したフィールドワークの経験(国際救援、技術支援、自立支援、人材の育成等)を、広く社会に知らして共有しなければならないという時期が迫っております。

 しかし、個々の団体・組織では情報・能力に限りがあります。いまやNGOの活動が公益的なものとなり、社会的な役割への期待が増しているとき、わたしたちは相互に連携して強力な組織を構築し、お互いの団体の足腰を強化して協働することで成果を上げる必要があります。このことを強く意識して、これまでの任意団体である岡山県国際交流団体連絡協議会は1991年以来国際交流・国際協力団体のネットワーク構築をおこなっており、現在の加盟団体数は112団体に達しています。

 当協議会は岡山県における国際活動NGOの連携ネットワークのハブ(仲介者)として、交流や協力に限らず他の様々な分野のNGO団体、そして行政機関や教育機関、企業などとの連携も進め、個々の団体における事業をコーディネートするよう努力してきました。このような日頃からの人・組織のネットワークを図ることは、平常時はもとより、緊急時においていっそう有効であることも了解しております。大切なことは、交流、協力、貢献を地球・地域・市民同士の手で相互連帯的に行うことであります。市民一人ひとりが主体となり、互いの個性や違いを尊重しながら、繋がり、助け合う地球市民社会をさらに成熟させなければなりません。そのためにも、当協議会は県民・市民の意識啓発、活動への参加促進および国際NGO間(国内・海外)の連携・協働を重要課題として取り組んでいきたいと思います。

 しかしながら、私たち非営利組織はまだ財政面をはじめとして、組織基盤が脆弱であります。国際協力・国際貢献等に係わる非営利活動が盛んになるためにも、名称等の変更も含め当協議会がマネジメント等のサポートを行い各NGO団体の組織基盤の強化を図る必要があります。今後、世界各地で相互互恵の活動が開始され、国際社会の平等が増すようになるために世界の人々と「顔の見える関係」を構築し協力し合う真の地球市民社会の実現化に、当協議会が寄与したいと願っています。