内閣府が主催する青年国際交流事業をご存知だろうか。

1959(昭和34)の天皇皇后両陛下のご成婚を記念して始まった「青年海外派遣」事業である。

当時、日本の若い青年が自力で海外に行くことが非常に困難であった時代に、政府が実施主体となって

日本青年を海外に派遣するという、正に日本国中の青年に大きな夢と希望を与えた事業だった。

海外旅行や留学が身近になった現在の内閣府青年国際交流事業の目的は、「国際社会・地域社会で活躍する

次世代リーダーの育成」。国際的な視野を広げ、交流した各国の青年との国境を越えたつながりを持ち、

これを活用して社会貢献活動をしたいという意欲のある青年を求めている。

 

事業は6つある。「国際青年育成交流」「日本・中国青年親善交流」「日本・韓国青年親善交流」

「地域コアリーダー プログラム」の航空機事業と、「シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ

(旧 世界青年の船)」「東南アジア青年の船」の船事業である。平成28年度の募集期間は各都道府県により

異なるが、岡山県では2/83/31まで受付けている。日本国籍を有し、「地域コアリーダープログラム」

事業は各分野の活動経験を持つ23~40歳、その他の5事業は1830歳なら応募可能だ。

 

交流する国への興味があることはもちろん、事業参加後のアンケートでは「異文化への対応力」「主体性・

積極性・チャレンジ精神」「国際的なネットワーク」「リーダーシップ」が得られたという声が多くあり、

これらを高めたい、広げたいという方におすすめだ。

 

各事業において、日本や諸外国の参加青年は、世界的視野に立った共通課題の意見交換、自国の文化の紹介などの

各種交流活動、産業・文化・教育施設の視察、ホームステイなどの活動を行い、友好、親善を深める。

また、各事業に参加した青年たちは、日本青年国際交流機構(IYEO)を組織し、海外で得た貴重な体験を

いかし、地域社会、職域などにおいて社会貢献および国際理解・協力等の促進のためのあらゆる活動を行っている。

 

岡山県にも岡山青年国際交流会(岡山IYEO)がある。

1982(昭和57)に設立され、内閣府青年国際交流事業OBOGだけでなく、以前に岡山県が主催していた

海外派遣事業出身者や、国際交流に興味がある方なら誰でも参加できるボランティア団体だ。

近年は「東南アジア青年の船」のASEAN10か国の青年たちを約30名受入れ、県庁表敬訪問、地元の大学生との

ディスカッション、ホームステイ等の34日のプログラムを実行委員で考え、地元の方々にご協力頂きながら、

もてなしている。今後の予定は、既参加青年の声が生で聞ける帰国報告会を2/814に開催。

2016年度の事業受入れや、2017年度に岡山で開催される内閣府青年国際交流事業OBOGが集う全国大会の

準備を進める。

 

「世界を見て 日本を考え 自分を知った」平成28年度の参加青年募集リーフレットの表紙に書かれてあるように

地球規模で考え、地域で行動し、リーダーシップを発揮する青年が増えれば未来は明るい。

岡山から1人でも多くの青年に参加してもらいたい。