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養成講座紹介

平成14年8月10日
   国際貢献NGOの役割 - 今私たちに何ができるか - 」

カンボジアの村を支援する会代表 村田 みつお 氏

 我々が活動している、カンボジアのシェムリアップ州シェムリアップ市には、今、約200世帯、200家族ぐらいのホームレスがいる。ホームレスでも、孤児になると収容してくれる施設があるし、人にもらって食べて自分で生活すればいい。しかし、地雷で足のない親や目のない親がいたら、その子供は食べられない。食べ物をもらっても家に持って帰って親に食べさせないといけないし、家族がいると施設に収容してもらえないからだ。
 ある目の不自由な男性の一番上の女の子を、15歳で売られる瞬間に保護し、今、子供センターに入れている。彼女は一生懸命勉強しながら日本語を覚えている。日本語を覚えたとたんに給料が倍の約50ドルになる。公務員の月給が25ドルだから、この父親に何かあっても子供は何とかしてやれる。そのために、こういう親をもった子供は勉強しなければならない。
このような境遇の子供たちを集めて勉強させていると、センター周辺の村の子供たちが集まってくる。集まってくる子供たち全員に食べさせると、何人でもやって来て、我々は資金がパンクする。この決断をどうするか。この場合、食べさせずに帰らせるかわりに、村長にセンターの周囲の村に、食べていくことすら不可能だという家族は何家族あるかを聞き、センターから医療費とお米だけを支援する。野菜は自分のところの庭で作りなさい、動物性タンパクはカエル、蟹、蛇などを取って食べなさいというようにし、どんなことがあっても、それ以上はしない。
急病人が出て、プノンペン大学の医療を受けさせれば助かる可能性がある。バンコクまで連れて行ったら、まず助かる。バンコクへ行ったら数千ドルかかるが、プノンペンだったら大手術をしても4〜500ドルぐらいだ。そういう時にどうするか。我々は、非常に冷酷だがプノンペンまでにしている。こんなことを言うと怒られるかもしれないが、助けなければいけない人が他にいくらでもいる。一人の命を優先すると、注射一本で助かる人を全部見捨てないといけないことになるから、涙をのんで決断する時がある。こういう時、我々は落ち込む。だから私は、ボランティアというのは非常に苦しく、また冷静な決断と勇気を持たなければならないと思っている。
 自立支援センターは2001年の1月12日にオープンした。私はもう孤児院はいらないと思っている。孤児より先に、親父に目がない、手がない、足がない人たちを何とか集め、野菜や果物を作り、牛を飼っている。働いた分のスタンプをもらい、利益をスタンプの数で割って、100から150ドルたまったら自立村に行き、家を建てて、自分たちで生活しなさいという風にしている。
 あるテレビ局が一日番組でお金を集め、4トントラックに井戸掘りの削岩機を積んでやって来た。今はどうしているかと言うと、錆びついてどうにもならないから、機械を下ろして砂利運びのトラックに使っている。何も知らないからそういうことをする。村に井戸を掘ると言ったら、人間が道具を担ぎ、道なき道を入っていって掘る。こんなトラックは必要ないし、削岩機を使う替わりに人雇えば3人で360円ほどだ。何百万円のトラックと削岩機のお金があったら1日1本井戸が掘れる。
私は、NGO活動や国際貢献活動をする時は、ある程度腹をくくってやらないと、いい加減な気持ちではできないと思っている。金銭的にどれくらい自腹を切らないといけないかというと、私はこの4年間で1千万円自腹を切った。それぐらい腹をくくらないと、NGOの頭をやるということはできない。
 子供達に勉強を教えていた大学生のボランティアに、「ボランティアって楽しいか」と聞いたら、「全然楽しくない、苦しいだけです。ただ、帰るときに嬉しいことが起きたらいいですね。」と言っていた。その彼がセンターを出て行くとき、子供たちがものすごく手を振ってくれた。泣きついて離さない。お父さんやお母さん達も。彼は、「最後の最後に嬉しかった」と言っていた。



国際貢献ボランティア活動入門講座
岡山県企画振興部国際課